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高波自動車

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忘れちゃダメだ、ドイツのクラフトマンシップ!!

以前、当社のお客様が大切に乗っていた1971 メルセデスベンツ280SE 3.5クーペ・・・

時間は流れて、既に10年近く当社で状態を管理をしています。
このSEクーペ・・・ 
ヨーロッパ仕様で完全オリジナル。
この車両状態は、ヒストリックなクルマ好きにはグサッとささるコンディション。。。

現在、好事家にめぐり会えるその時を、ひっそりと当社の秘密倉庫で280SE3.5クーペは待っています。

先日、
あの〜、3.5SEクーペ、まだありますか?
是非見てみたいなぁ・・・

と声からして趣味人のお客様から、
お電話を頂きました。

すみませ〜ん。ヒストリックな年代物のクルマは全て、横浜の倉庫にしまってあるので
クルマを準備する為に1週間ほどお時間をください・・・

とこんなお話をさせて頂き、
久々に先週金曜日の深夜、1971 メルセデスベンツ 280SE 3.5クーペを蔵出しに行ってきました。



会社から横浜の倉庫まで、我が1971年シトロエンSm 2.7 ヨーロッパ仕様のマニュアルで、
第三京浜をかっ飛ばします。

環八からグルッとアクセルワークを楽しみながらコーナーをクリアし、
多摩川に向け正対、全神経を手先や足先に集中させアクセルを踏み込んでいくと、
我がSmは、この世の物とは思えないような空間を私に与えてくれました。。。

あ〜、このままクゥォーンと死んじゃってもいいなぁ・・・・

高鳴っていくエンジンとイタリアンなエギゾーストサウンドに、私は涙が出るほど感動!

ヒストリックカー特有の古臭いガスの臭いが、
深夜の第三京浜を、1970年代にタイムスリップさせました。

倉庫に着くと、
Citroen DSやRolls-Royce Silver Shadow、そして
Mercedes Benz 280SE3.5 Coupeがひっそりと留まっています。

その光景は、
まるで、私の大切に飼っている、大好きな犬の家族が、
大きな犬小屋で身体を寄せて寝ているようなのです。

ボンネットをあけ、バッテリーをつなぎ、エンジンを始動させます・・・

ボッ ボッ ボッボッとエンジンにガソリンが送り込まれて
グォーンとSEクーペ・・・目を覚ましました!




37年前のクルマなのですが、しっかりと目を覚まし、
安定したアイドリングをしています。。。

ウームさすがはドイツ車、一発でエンジン始動。
いつでも動けますよって、張り切っているようです・・・

Smを倉庫にしまい、他のクルマ達に挨拶して、
このSEクーペで第三京浜を会社に向けて走ります。

さて
さっき乗ってきたCitroen Smとはうって変わって
MB 280SE 3.5 Coupeの車内には、ヨーロッパの地方都市によくある、
おごそかな大聖堂で鳴り響くようなパイプオルガンの音が聞こえるようです・・・

ハンドルをあてながらアクセルを踏み、クルマと会話を試みます。。。

私は、ドイツでしっかり組まれたクルマです。
いつでもご主人様が走れと言われたら、しっかり走ります。。。
が、しかし私の走らせ方を知っていらっしゃるご主人様だけにして欲しいですけどね・・・


とSEクーペ公爵・・・



な〜るほど、私の走らせ方ねぇ・・・
ただアクセルふんずけて力任せに走らせるのではなくて、
1970年代の工業製品をしっかり理解して、気候や道路状況
そして運転者自身の気持ちに余裕をもって公爵に接するってことかぁ・・・?

と言葉を返します。。。

そして
1970年代の工業製品を理解するねぇ・・・

確かに公爵は、明らかに現代のメルセデスベンツと違って
メルセデスベンツとしての威厳があるように思うなぁ。
一つ一つに人の手が入っている感じがあって、
例えば、ウッドを使ったキャビンなんかは
1900年代半ばの豪華客船・1等船室みたいだしね・・・

エンジンだって先ほどのマセラティエンジンと違って
華やかに味付けせず、質実剛健な仕上げをしているね・・・

と私は続けました。。。

もう私達のように、しっかりクルマを作ってくれる事は無いんでしょうかね?
とSEクーペ公爵から答えが返ってきました。

複雑だなぁ・・・
現代にもしっかりしたクルマ、あると思うよ!!
だけど広告や評判だけじゃなくて
僕自身は、自分自身で興味のあるクルマのハンドルを握って走らせて、
あなた達が我々に感じさせてくれる現象(事実)を
自分自身の身体へ大切に記憶させたいなぁ・・・

まぁ、簡単に言っちゃえば、先入観であなた達を判断するのではなく、
身銭をはたいてクルマを手に入れて、
しっかりクルマの良し悪しを判断するって事かな。。。


第三京浜を下りて非常に空いている環八を走らせながら、そんなやり取りをしていたとき、
対向車線にあるメルセデスディーラーのショールームの中に
新車のCクラスが飾られているのが目に入りました。

そういえば、
お正月、ヤナセ芝浦支店の新春フェアで新型Cクラスを見て試乗したっけ・・・

メルセデスベンツ・・・
オレ、一生身銭きって買わないだろうなぁ・・・
と思ったなぁ・・・

だけど今は・・・
メルセデスベンツって、本当に良く出来たクルマで味があるなぁ・・・
高級と言うより妥協の無い高品質なクルマなんだな。
いつか仕事で成功したら、こんなベンツの新車買いたいなぁ・・・
と思っているのですよ!!


今ドライブしているMercedes Benz 280SE3.5 Coupeは
本当にメルセデスベンツが良い工業製品なんだと
改めて感じさせてくれるクルマなのです。




私もまだまだクルマを諦められないんだなぁ
なんて思いながら会社の車庫に「SEクーペ公爵」をしまって、MINI GPで帰宅したのでありました。

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| 自動車コンシェルジュ | 03:53 PM |